内面は共同幻想であるなど、そんなことを言っていいのか、おまえ、という声が聞こえる。それがどういうことかよく承知している。こんなことを言うと数少ない読者がゼロになる。この問・・・【続きを読む】
1ヴェイユの思想をたどり直していて、ヴェイユが生きた時代とわたしたちが生きている時代にひとつのおおきなちがいがあることに気づく。鋭敏なヴェイユの生の感覚をもってし・・・【続きを読む】
1夭折したヴェイユの生きた自然は晩年の幾冊かの本のなかにある。教師の資格を取ってから労働運動にのめり込んだ時期を初期のヴェイユと呼べば、工員として現場の仕事をし、・・・【続きを読む】
1早熟なヴェイユが哲学教授の資格をとり、二十歳ぐらいから極左になり、工場体験を経て、生を死に追い込んでいくようにして神に向かい、神という根をもつことを渇望した生き・・・【続きを読む】
第十五信・森崎茂様(2018年1月18日) あけましておめでとうございます。今年も元気の出る、音色のいい言葉を紡いでいきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。・・・【続きを読む】
シモーヌ・ヴェイユは言葉で音をつくろうとした。音のように言葉を生きたかった。その音はヴェイユにはいつも聞こえていたが、だれにも聞こえなかった。ヴェイユの生は痛ましかったの・・・【続きを読む】
1まるでわが事のようにシモーヌ・ヴェイユの本を読み返している。読みながら考えていることがほんとうによく似ていると思う。2倍も生きたのだからあたりまえだが、ヴェイユ・・・【続きを読む】
1シモーヌ・ヴェイユ(1909-1943)とは何者か。二十歳の頃に彼女の著作を息を詰めるようにして読み、狂おしいほどの親近感を覚え、吸い込まれた。これは生存感覚であって知・・・【続きを読む】
1存在するが可視化できない出来事の端を言葉というのではないか。文字は心的な領域を可視化し内面をつくるが言葉は文字に先立って存在する。文字に分節される手前に出来事が存在・・・【続きを読む】
1生の固有性を当事者性として生きるとき、体験の渦中にあってその体験を俯瞰することはできない。わたしは体験として当事者性を生き、体験の当事者性が生みだしたさまざまな・・・【続きを読む】